Manfrotto 410雲台をHejnar製プレートでアルカスイス化してみた

写真機材のお話です。

私はここ数年Manfrotto(マンフロット)社のギア式雲台410を使用しています。
このギア式雲台は、構図の微妙な調整がノブを回すことで簡単に行えるため、景色撮影での水平出し、パノラマ撮影、等に最適なシステムだと思っています。
ところが、この雲台に付属する 410PL という名前のクイックシューはお世辞にもいいものとは言えず、思い機材を載せると滑ったり、ずれたりすることがありました。
また、上方向を向かせる際にレバーが三脚に干渉するため、クイックシューを本来とは反対方向にカメラにセットする必要がありました。






ここのところ色々機材を購入している中で、いわゆるアルカスイス規格というクランプ方式への移行を行なっておりまして、今回、この410もアルカスイス化することにしました。

これは既にネット上でいっぱい出ている情報ですが、備忘録がわり、そして今週410雲台を購入された写真部の方へのガイドとして私もまとめてみます。

【必要なもの】

  • Manfrotto製ギア式雲台 410
  • Hejnar社製410用専用プレート
  • アルカスイス方式のクランプ
の3点です。

 【購入するには】
410雲台はどこでも手に入りますので、ここではHejnar社のプレートについてです。

Hejnar社はネットで確認する限り、シカゴ近郊にあるカメラ用品メーカーで、自分たちで企画設計したものを直販メインで売っている会社のようです。
入っていた名刺がHejnarさんでしたので、オーナーのラストネームが会社名のようです。
ProMediaGearというこちらもシカゴベースの会社と同じような感じですが、規模は少し小さそうです。

アメリカ国内では、Hejnar直販サイトAmazonebayのHejnarショップで購入が可能ですが、B&HやAdoramaでは2018/3現在取り扱いはありません。
Amazonでは送料がかかり、ebayはFree Shippingですが少し値段が高くなっています。

なので、一番はHejnar社の直販サイトです。
また、Amazonではプレート単体売りが現時点ではないので、クランプとセットで買うしか方法がありません。
自分のお気に入りのクランプを使いたい場合はAmazonは選択肢から外れます。

Hejnar社の直販サイトは$50以上でFree Shippingとなりますので、今回の改造を行う場合は送料がかかりません。

アルカスイスタイプのクランプは好きなものを選べばいいと思いますが、私は憧れのRRS(Really Right Stuff)のレバー式 B2-LR-II をB&Hで購入しました。
$120でした。

 【Hejnar社の二つのプレート】
今回一番悩んだのはHejnar社が長さ違いで二つのプレートを用意していることでした。
一つは Plate for Manfrotto 410 Gear Head $65。
もう一つは Extended Plate for Manfrotto 410 Gear Head $75。

この二つの違いに関して触れている記事やブログがネット上にほとんどなく、決断するのに時間を要しました。
そんな中でも、高い方の Extended Plate はギアのパン方向回転軸の真上にクランプ(つまりカメラ)を持ってくることが可能で、パノラマなんかで役に立つ、というのを見まして、まあ、悪くなることはないだろう、と$10高いこちらを購入しました。

ということで、届いた部品たち。
両方とも大変シンプルな包装です。



究極のニッチ商品です。マンフロットの410をアルカスイス化するためだけのプレート。
世界で今の所この会社しか製品化していません。


レンチ3本と、ネジが5本付属します。
他に必要になる工具はありません。これで全部終わります。

【今のクイックシューシステムを外す】
説明書はついてこないので、YouTubeで公開されている動画を見ながら交換を行いました。
と言っても、ネジを抜いてつけるだけ、の簡単DIYです。

最初にこのネジを緩めます。
そうすると、このレバーが丸ごと外れるので、部品が飛ばないよう慎重に外します。
この真鍮の部品の中にもスプリングが入っているので、外してテープでまとめてみました。

ダブルネジも外して下のような感じになります。

【Hejnarプレートを組み付ける】
プレートを載せます。
専用プレートなので、ぴったりとハマります。
順番はどちらからでもいいので、下の二つのネジを締めます。


完成!
あっという間です。

 【クランプの取り付け】
こちらがRRS(Really Right Stuff)のレバー式クランプ B2-LR-II です。

下の状態がクランプ解放の位置で、この場合、カメラを上に抜くことができます。
下の状態が半クランプの位置で、カメラは上には抜けませんが、横には抜けます。
万一のカメラの落下を防ぐにはこの位置にして取り外しした方がいいかもしれません。
下の状態がクランプがしまっている状態です。
レバーは柔らかくはないですが、適度なトルクがかかってしっかりしたクランプ力を得ることができます。

さて、ここで問題が。
クランプをどちら方向につけるか、です。
Hejnarのプレートはどちらにも取り付けが可能なので、三脚に取り付けて、あーでもない、こーでもない、と試行錯誤しました。



結局この方向につけることにしまして、3本のネジを締めこみます。

はい、完成。
拍子抜けするほど簡単です。

売り文句のようにパン方向の軸の真上にカメラがきます。

雲台とプレートの間にもほとんど隙間はありません。







RRSのプレートが装着されているRX1を載せてみます。
全く問題ないですね。

そして、本来の目的、D810+MB-D12+RRS L型クランプのフルセットを載せます。
ガッチリと固定されます。

カメラを横にして取り付けても問題なし。

星空撮影用のセット。D810+14-24+MB-D12
角度をつけるために、取り付け方法を逆にしていますが、アルカスイスは前後方向がないため、簡単にこの設定が可能です。

プレートとクランプを買うだけでとても簡単にアルカスイス化が完了しました。
日本だとHajnarクランプの入手に少し苦労しそうですので、出向者の方はアメリカにいる間に完成されることをお勧めします。

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